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日本では、これまでの健診の発展でわかるように、伝統的に2次予防(疾病の早期発見・早期治療)を熱心におこなってきた。この予防法は、疾病に罹患しなければ発見できない弱点を持つ。一方、疾病が起きないように努力する1次予防は、本質的な予防であるにかかわらず、2次予防ほどの取り組みがなされてこなかった。2000年から開始された健康日本21は、国全体で1次予防に取り組むことが示された画期的な対策であった。しかし、この事業の中間評価(2005年)では2000年に比して肥満傾向が強まり、1次予防の困難さを示した。この時期に、国はメタボリック症候群(メタボ)をキャンペーンして、メタボ対策にシフトした疾病予防を2008年から事業化することを決定しているが、この対策はスタート前から診断基準や疾病予防の有効性に対して多くの疑義が寄せられている。この状況は、かつて循環器疾患の予防の柱を高血圧管理として日循協、関連学会、国など全ての関係者が一丸となり、健診体制の確立、診断基準と精度管理、指導者育成などに取り組んだ時代とは違和感がある。この理由は、メタボ健診が医療費抑制を主目的とした政策に完全に組み込まれて、国から提案されたものであるからと思われる。
国民の健康度が向上するために、今何が求められているのか?日循協は、その答えを示すことを求められている。メタボ対策は、その答えになり得ないと感じる。「疾病の早期発見から発症予防へ」は、2次予防の限界が見えた今こそ、1次予防を最優先に取り組まなければならないとの思いで今学会のテーマとした、私なりの回答である。秋田の学会では、会員の皆様が答えを探す活発な論議を展開されることを期待し、その環境づくりに心がけたい。 |